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農薬散布に関わる各制度

無人航空機の農薬散布における航行の安全規制に関しては、国土交通省の無人航空機の飛行に関する許可・承認の「審査要領」に規定されています。

そして、この審査要領に加えて、①国土交通省航空局長・農林水産省消費・安全局長通知「空中散布等を目的とした無人航空機の飛行に関する許可・承認の取扱いについて」と②農林水産省消費・安全局長通知「空中散布における無人航空機利用技術指導指針」(以下、「技術指導指針」)に基づく制度があります。

機体及び操縦者の認定制度

この認定制度は、登録認定機関が農水省の外郭団体の「農林水産航空協会」です。(以下、「農水協」)

農薬という危険物を空中散布するのに必要な性能を有する機体なのか、空中散布を安全に行える操縦者なのかを認定します。

前者が「性能確認」、後者を「技能認定」と言います。

認定制度の問題点

技術指導指針は、一般的には航空法と農薬取締法に基づき策定されていると思われることが多いです。

しかし、この点につき、具体的な法的根拠は明確にはなく、特に航空法上の義務を課したものではありません。

その結果、機体やオペレーターの認定が義務であるとの誤解が生じていることが一つの問題点でした。

今後の認定制度への対応

最新型ドローンについては、現在の技術指導指針を廃止するとともに、農水協が直接行う機体認定、オペレーター認定については、あくまでも自主事業であり取得の義務はない旨、農林水産省より自治体等関係者への周知を徹底するとしています。

まとめ

現在、認定制度は義務ではないですが、農薬散布は、機体が飛行に伴う農薬の振動によって安定しないこともありますし、散布した液体の農薬が風に飛ばされ危険の伴うことも多いです。

農水省などによると、いずれも水田に農薬散布中のヘリコプター型機体ですが、死亡事故がこれまでに3件起きたとのことです。

飛行に関して様々な危険が伴うことも多いので義務はないとはいえど、十分な注意が必要です。

 

 

 

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